5月から2倍に?仮想通貨FXのレバレッジ規制を解説!

仮想通貨で利益を得る大きな手段として、「仮想通貨FX」が国内においても人気を博しています。そのなかで、2021年5月1日から仮想通貨FXの最大レバレッジが2倍へと規制される法律が2020年から施行されました。また、2020年以前にも「自主規制」といったかたちで最大25倍だったレバレッジは、最大4倍へと移行していたという背景があります。

この記事では上記の点を踏まえた上で、

  • 仮想通貨FXが最大2倍までに規制された背景
  • 仮想通貨FXにおける海外との比較
  • レバレッジ規制によって起こる影響

などを解説していきたいと思います。

仮想通貨FXのレバレッジ規制の流れ

まずは仮想通貨FXのレバレッジ倍率が、どういう流れで規制を受けてきたのか、これからどうなっていくのかを見ていきましょう。

2021年5月からレバレッジ2倍へ法規制

改正資金決済法と改正金融商品取引法が2020年5月1日に施行されたことで、仮想通貨FXのレバレッジが2倍までに規制されることが確定しました。

しかし、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が定める『暗号資産関連デリバティブ取引に関する規則』には

業府令の施⾏の⽇から起算して1年を経過する⽇までの間、第4条第1項第1号の場合の約定時必要預託額は、当該顧客が⾏うとし、⼜は⾏う暗号資産関連デリバティブ取引の額に 100 分の 25 を乗じて得た額とする

と記載されています。

これは、「施行から1年を経過するまではレバレッジ規制は4倍までOK」という意味です。これにより、実質的に規制がかかるのは2021年5月からということになります。

2020年からレバレッジ4倍に自主規制

2020年5月以前は、一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が定めた”自主規制4倍”が主要なルールとなっていました。

レバレッジ規制が4倍になった流れとしては、2018年10月にJVCEAは最大レバレッジ倍率の自主規制を4倍に引き下げることを発表したことが大きな事柄です。以降、JVCEAに加盟する国内仮想通貨交換業者は、レバレッジ倍率の引き下げを求められることになりました。

2020年5月からは改正資金決済法と改正金融商品取引法の施行もあり、全取引所がレバレッジ4倍へと移行しています。

各仮想通貨取引所のレバレッジ4倍移行時期
DMM Bitcoin2018年12月26日
BITPoint2019年2月11日
GMOコイン2019年5月15日
Liquid by Quoine2019年5月15日
BitFlyer2019年5月28日

もともとは為替FXと同じ最大レバレッジ25倍だった

2018年にJVCEAによって、仮想通貨FXはレバレッジ4倍までの自主規制を求められることになりましたが、仮想通貨FXの元々の最大レバレッジは通常のFXと同じく最大25倍でした。

当時25倍までにレバレッジを設定していた取引所としては、BITPOINT、 Liquid by Quoine、Zaifなどが挙げられます。

しかし、ユーザーのリスク面を考慮していこうとする動きが強まり、JVCEA主導の下でレバレッジ4倍への自主規制に向けて動いていくことになりました。

海外のレバレッジ規制は国ごとに異なる

日本国内においては、前述の流れでレバレッジ2倍へと動いていきましたが、海外においてはレバレッジ規制への動きは様々です。

各国はそれぞれの法律に基づいて仮想通貨FXのレバレッジ規制を実施しており、その倍率も異なります。なかには100倍、500倍までレバレッジを設定することのできる取引所もありますが、詳細については後述いたします。

国内は2021年5月からレバレッジ2倍に規制

次に、日本国内取引所がレバレッジ2倍に規制を受けるにあたっての理由や、各取引所の対応についてみていきましょう。

レバレッジ2倍は法律規制

仮想通貨FXに対して最大2倍までのレバレッジ規制が定められた流れは先に記載した通り、改正資金決済法と改正金融商品取引法が2020年5月1日に施行されたことが大きな事柄として挙げられます。

ここで最も重要な点は、法律が定めているために”国家による強制力が伴う”という点です。
レバレッジ4倍への移行期は、あくまで自主規制団体(JVCEA)による「自主規制」だったのですが、2020年のレバレッジ2倍への移行は法律での規制となるので必ず従わなくてはいけないルールとなりました。

法規制をふまえ、事前にレバレッジ取引を中止した取引所も

改正資金決済法の施行により、仮想通貨FXから撤退した仮想通貨取引所も存在します。代表的な取引所はコインチェックで、同取引所は2020年3月13日をもってレバレッジ取引のサービスを終了しました。

また、BitFlyerやBITPoint、Liquid by Quoineは2020年5月1日からそれぞれ新規ユーザーの仮想通貨FX取引を不可としています。

なぜレバレッジ規制2倍が適当と判断されたのか

2020年5月の改正資金決済法と改正金融商品取引法の施行においては、なぜ最大レバレッジが2倍と定められたのでしょうか。

2018年12月に行われた「仮想通貨交換業等に関する研究会」において、有識者により以下の発言がなされました。

「業界の自主規制案である4倍や、あるいは海外の事例にある「2倍」という倍率が出発点になるのだと思います。
最終的にはヒストリカル・ボラティリティなどを見ながら、内閣府令で決めていくことになると思いますが、米国の先物取引所では約2倍、EUの規制でも2倍になっている中で、日本だけが4倍にするという合理的な理由はなかなか見出しがたいのではないかと考えています。」

この発言からみられるように、”2倍”の根拠としてはアメリカとEUにおいての規制事情に準じたという点が挙げられます。

また具体例として「仮想通貨交換業等に関する研究会」ではCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)やCBOE(シカゴ・オプション取引所)の事例が取り上げられています。

「こういうCMEとかCBOEというのは、さまざまなものを原資産とする先物取引、デリバティブ取引をやっている、いわばプロなので、そのプロの人たちがこれまでのヒストリカル・ボラティリティを勘案して、こういう倍率を決めているということで、我が国でも上限規制を考えるときはこういった数字を出発点にすべきではないかと考えます。多分EUでも2倍になっているというのは、こういったところを見ているのではないかなと思います。」

欧米のレバレッジ倍率まとめ
アメリカの先物取引所→約2倍の証拠金倍率
EUの先物取引所→約2倍の証拠金倍率

さらには、JVCEAが2018年3月31日を起点としてビットコインの日次変動率を調査した結果も影響しています。

投資家が巨額損失を出すことのないデータが99.5%以内に収まる数値を調べた結果、ほとんどの日次変動率はおよそ25%以内に収まることがこの調査により判明しました。

この結果をも金融庁は考慮し、4倍という数字の妥当性を探っていったと考えられます。

これらの背景から、日本国内においても2倍が適当であると定められていきました。

なぜ25倍から4倍へ自主規制を行ったのか

先述した通り、仮想通貨FXの最大レバレッジはもともとは為替FXと同じ25倍でした。

簡単にいえば仮想通貨独特のボラティリティの高さもあって、レバレッジ25倍では高すぎるとされ、4倍に”自主規制”という流れですが、この動きに管理人は違和感を覚えます。

つまりは「レバレッジ倍率は高い方が集客しやすいのに、それをわざわざ自主規制するのだろうか」というもの。

ここからは考察も交えながら、レバレッジが25倍から4倍へ自主規制された流れや背景をみていきましょう。

建前上は多大な追証や損害を防ぐため

2018年にJVCEAによって仮想通貨FXがレバレッジ規制4倍までの自主規制を求められることになった背景としては、”投資家や仮想通貨FX利用者の損害を抑える”という考えが深まった点が挙げられます。

高レバレッジを設定した上で読み通りの展開となったケースには、投資家は大きな利益を得ることもができます。

しかし、仮想通貨の価格が想定とは逆方向に動くことで、損失が何倍にも膨れ上がるケースは多分に存在します。

さらには、最大25倍のレバレッジは外国為替証拠金取引(FX)と同じ倍率ですが、ボラティリティが高い仮想通貨においては価格変動に対するリスクも巨大なものとなります。

これらのリスクから投資家を保護するという観点から4倍への自主規制が進められていきました。

レバレッジ25倍はトレーダー側に有利すぎたか

一方で、仮想通貨取引所を運営する業者側としては、レバレッジが高い方が利益確保に繋がりやすいとも言われています。

また、仮想通貨FXにおいてもレバレッジのレンジが広い方がユーザーが集まりやすく、集客がしやすいという状況があります。

そのような業者側にメリットが大きいなかで自主規制の動きが強まっていったということは、”ボラティリティの高さが業者側にマイナスに働いた”という推測が可能です。

ボラティリティが大きい仮想通貨市場においては、必ずしもその点がユーザーのデメリットになるというわけではなく、逆に業者側が「不利な状況におかれる」といったケースが発生したことが考えられます。

海外FXでも同様の動きが

前述の通り、海外においてもアメリカやEUをはじめとしてレバレッジ規制の動きが強まっています。

直近の動向としては、米大手仮想通貨取引所のCoinbaseが2020年11月24日に、新たなレバレッジ取引を停止して、すべての指値注文をキャンセルすることを発表しました。

この発表の理由として「米商品先物委員会(CFTC)が発表した仮想通貨引き渡しに関する指導要領に従う」という点が報道されています。

しかし、こちらも裏向きの理由として、「仮想通貨FXがトレーダー側に有利な環境で行われ、業者が損失を被るといった事象が多分に発生していたからだ」という意見も存在します。

レバレッジ規制が起こるとどんな影響がある?

取引の流動性が下がる

国内における仮想通貨FXでレバレッジ規制がかかることにより、より多くの利益を求める投資家たちが海外取引所へ流れていくことが予測されます。

それは、海外取引所のなかには100倍、500倍とレバレッジを設定することのできる取引所が存在し、国内取引所よりも利益を得ることのできる可能性が高いためです。

これにより、国内で取引を行うユーザーが減少し、ひいては仮想通貨FXの人気自体が下がる可能性があります。

ロスカットが起こりやすくなる

低レバレッジと高レバレッジを比較した場合、レバレッジの範囲が広い方がロスカットは起こりにくくなります。

それは低レバレッジの場合は損切りライン(=ロスカット)のレンジが狭く、証拠金を維持できるラインが小さいためです。

レバレッジが低くなれば証拠金を増額する必要性が増え、損切りラインを待ってしまうことで不利益がより深くなる可能性も存在します。

例としてですが、
・証拠10万円
・100万円分のポジション(実効レバレッジ10倍)
上記条件の際、
最大レバレッジ10倍:証拠金維持率100%
最大レバレッジ25倍:証拠金維持率250%
となるため後者の方がロスカットは起きにくくなります。
しかし、これはあくまでも「健全なトレードをするケース」に限ります。損切りの線引きを投資家自身が見極め、自身の資産状況と照らし合わせながら取引を進める場合においては最大レバレッジが高い方が有利に働きます。

総取引高が減少する

レバレッジを高く設定していた仮想通貨取引所が規制によってレバレッジを抑えることで、当然ですが業界で流通する総額は減少します。
収益を見込めなくなったユーザーが撤退するという可能性も存在するため、業界全体としての価値が下がってしまうという危険性が予想されます。

低レバレッジが低リスクなわけではない

レバレッジ規制が強まった場合においては、上記3点の影響があることを解説してきました。
高レバレッジはハイリスク・ハイリターンという面が表に出やすいですが、その分投資家・トレーダー側としてはリスク管理を行いながら高レートでの取引を行うことができます。
そういった取引を望んでいる投資家にとっては、低レバレッジには制約が多く、時間的にも損をするというケースがまま存在します。
自身の取引形態をよく吟味しながら、手法を選び取っていくことが大切といえるでしょう。

仮想通貨FXの海外でのレバレッジ規制は?

海外の規制は国ごとに異なる

国外仮想通貨取引所でのレバレッジ規制については、国ごとに動きが異なります。例えば、アメリカにおいて仮想通貨取引所がレバレッジサービスを提供する際には、米商品先物取引委員会(CFTC)から指定契約市場(DCM)やスワップ執行施設(SEF)といった認可を受ける必要があります。

海外取引所はその所属する国の法律に従う必要があり、日本の法律は適用外となります。
高いレバレッジをかけて取引をしたいユーザーは、海外の仮想通貨取引所を検討してみるのもいいかもしれません。

なかには100倍、500倍の取引所も

海外仮想通貨取引所の例としては、シンガポールにある”Bybit”がレバレッジを100倍まで設定することができます。
また、世界最大の仮想通貨取引所”Binance”(マルタ)は125倍まで。 CryptoGT(マーシャル諸島)、FXGT (セーシェル)はなんと最大500倍までレバレッジを設定することができます。中国大手仮想通貨取引所のOKExは100倍となっています。

日本からの利用を禁止した取引所もある

レバレッジ規制が緩く、仮想通貨FXで巨額を動かしやすい海外仮想通貨取引所ですが、なかには日本でのサービスを停止した取引所もあります。
その代表例は大手仮想通貨取引所”BitMEX”です。同取引所は、2021年月5日から施行された仮想通貨関連改正法案に合わせて、日本でのサービス提供を停止しました。

「新規登録に関しては2020年4月30日23:00:00(日本時間)をもって、既存ユーザ様に関しては2020年5月1日00:00:00(日本時間)をもって、当社は日本の居住者のアクセスを制限します。これにより、BitMEXプラットフォームに初めて登録される日本の居住者は、取引を行うことができません。既存のお客様は、新たにポジションを構築し、もしくは既存のポジションを拡大する取引を発注できなくなります。」

引用:BitMEXプレスリリース

仮想通貨FXのレバレッジ規制まとめ

この記事では、レバレッジ規制が日本においてどのように動いてきたかを解説していました。
まとめとして、以下の点を覚えておいてください。

  • 2021年5月1日から仮想通貨FXの最大レバレッジが2倍へと規制
  • 国内においてレバレッジ規制は、25倍→4倍→2倍へと推移国内取引所ではコインチェック、BitFlyer、BITPoint、Liquid by Quoineなどが仮想通貨FXサービスを停止
  • レバレッジ規制はユーザーへのメリットだけではない
  • 高レバレッジで仮想通貨FXを行いたい場合には、海外取引所も検討

今後も国内ではさらに動きが出てくるかもしれませんが、続けて情報を集めながら仮想通貨ライフを楽しんでいきましょう!

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